このような症状は
ございませんか?
- 妊娠・授乳中でないのに乳頭から分泌物が出る
- 皮膚に傷などないのに乳首から血が出る
- ブラジャーに血のようなシミがついている
血性でない乳頭からの分泌物
授乳期以外に乳頭からの分泌があることを「乳頭異常分泌」といいます。
白色・黄色の場合は、一時的なホルモンバランスの変化によるものがほとんどです。ピルや降圧剤、精神安定剤の服用が原因になっていることもあり、その場合は服用の中止・変更により改善することがあります。
注意が必要な症状
血液が混じったような茶褐色の分泌、持続的な分泌、片側の乳頭からの分泌については、注意が必要です。
乳管に生じた腫瘍などが原因となっている可能性がありますので注意が必要です。
乳首から分泌物が出る原因
乳頭からの異常分泌の原因には、以下のような疾患が挙げられます。
いわゆる乳腺症
乳頭からの分泌の他、乳腺のしこり、痛みなどの症状を伴う良性疾患です。
進行して乳がんになるということはありません。ただ、乳がんと似通った症状が認められるため、その鑑別が重要です。
乳管内乳頭腫
乳頭のすぐ下にある乳管に生じる良性のしこりです。
分泌物の細胞診、腫瘤に対して針生検や超音波ガイド下吸引式組織生検などで乳がんと鑑別します。
乳がん
乳がんでも茶褐色の血が混じったような分泌物が見られることがあります。
無腫瘤性乳がん
しこりをつくらない乳がんです。乳頭からの茶褐色の分泌物が、数少ない症状です。
乳頭からの出血する原因を
特定する検査
- 乳房超音波検査
- マンモグラフィ検査
- 乳管造影
- 乳管内視鏡
- MRI
乳頭からの血液の混じった分泌物が認められる場合には、
分泌物の細胞診(捺印細胞診)や分泌物中のCEA測定をおこないます。
画像としては超音波検査とマンモグラフィ検査を行い、腫瘤を認めた場合には針生検や超音波ガイド下吸引式組織生検を行います。
腫瘤が認められない場合には経過観察を行うか、乳管内視鏡など他の検査の追加を考慮します。